感知のスキル

ここで言う感知のスキルとは以下のものを指します

  1.   イシューに充分な重み、強さがあるかどうかを感じる
  2.   クライアントが集中し、グラウンディングしているかどうかを感じる
  3.   クライアントがコンステレーションと共にいるかどうかを感じる 
  4.   グループがコンステレーションに集中しているかどうかを感じる
  5.   代理人がフィールドにコンタクトしているかどうかを感じる
  6.   自分自身の体、プレゼンス、中立性、繋がりをモニターする
  7.   クライアントのイシューと自分の個人的なイシューが共鳴しているかどうかを
    感知する

あるイシューが深い痛みと関連している場合、例えば「私はパートナーを得たことがありません。」等のたった一言でも、私たちの心に触れ、グループ全体のエネルギーが変化します。全員がその人のためにその場にいて、繋がりを感じます。イシューが表面的なものであれば、例えそれが感情的に表現されたとしても、取り扱う必要性は低くなります。そして聞いている人たちは退いて距離を取ります。もし十分な強さを持たないイシューを扱うと、そのコンステレーションは方向性を失い、展開も難しくなります。ですから、あるイシューがその人の苦悩と本当に繋がりを持つのかどうか、または強さを持たないただのドラマであるのかを識別できなくてはなりません。

同様に、クライアント自身が集中できておらず、散漫になっているとコンステレーションは展開しません。しかし、その混乱そのものがその人のイシューである場合もあります。ですからあるクライアントが集中できていないことが、本質的なイシューに取り組む準備ができていないのか、または準備はできているが混乱して整理できない状態に陥っているのかを見分けることが必要です。

コンステレーションをファシリテートするときは、初めから終わりまで常にクライアントとのコンタクトを保つ必要があります。ときにはクライアントがコンステレーションで起きたことを受け入れられないことがあります。その場合彼らは自分の内側に退きます。私たちは押し流され、クライアントよりもずっと先に行ってしまい、その人だけが取り残されてしまったのかもしれません。または、コンステレーションで起きたことがその人の家族ではタブーとされてきたのかもしれません。あるいは、コンステレーションで現れた全体像が実は不完全で、それどころか完全に間違っていることもあり得ます。もしも何人かの代理人が、正しく展開するために必要な、その人に起きた体験を純粋にファシリテーターに報告することをせず、代わりに自分自身の解釈を伝えたとしたら、そうなる可能性もあります。代理人たちがフィールドとの繋がりを保っているかどうか、自分の想像から話していないかどうか、感覚を通じて把握します。そして、クライアントが注意を削がれた理由が何であれ、クライアントが私たちと一緒にこの場にいるかどうかに注意を払い続ける必要があります。

グループが散漫になるときは、展開しているコンステレーションから、もはや強さが失われていることを意味します。どこかで道を間違えたのです。その場合は進行していることを中断し、全く違う介入を行う必要があります。そして、ここでお気づきの方もいると思いますが、その方法を見つけるために、先ほど述べたメンタルスキルが求められます。ただ突拍子もないことをすることは助けにはなりません。

コンステレーションをファシリテートするときはいつでも、自分の体、プレゼンス、中立性、そしてグループとクライアントとのコンタクトを感じている必要があります。体は私たちに全てを語りかけます。特に、クライアントのイシューが私たち自身のものと重なる部分があるときに、そのことに気づいている必要があります。

ホーム トレーニングプログラム スキル 感知のスキル

感知のスキル